飲酒運転で事故
肝硬変の治療で退院して、半年ほど経った秋の夜
自宅の電話が鳴った。
私「はい、もしもし」
相手「もしもし、〇〇さんの奥さんですか?」
私「はい、そうですが…」
相手「〇〇署の者ですが、ご主人が飲酒運転で
事故を起こされましたので、来てもらう事は出来ますか?」
私「(え????)あ、はい。すぐ行きます(◎_◎;)!」
え???なんで??もう飲まないんじゃなかったのかよーーー
あの日
肝硬変になった同じ年の秋、夫は48歳になっていた。
その日は、日曜日で、家族で自由にゆっくりと過ごしていたと思う。
夕方になって義姉から電話があって
子供の塾の送迎をして欲しいと頼まれた。
自宅から実家まで20分
1時間以内で帰って来れると頭で計算して
姪っ子の送迎を引き受けた。
夫に声をかけようと、家中を見回るもいない…
玄関の鍵が開いていて夫の靴がない事に気が付いた。
すぐに夫の携帯に電話したが、家の中で鳴っている。
そして、私の車の鍵がない…。
どこに行ったのだろう…と思いつつも、塾の時間もあるので
私は自分の娘を連れて、家に鍵をかけ
少し離れた駐車場にある、夫の車に乗って実家へ向かった。
実家に到着して、姪っ子を車に乗せてた時
私の携帯電話に、公衆電話からの着信がきた。
夫「どこにいる?家に入れないよ」
私「あと20分くらいで帰るよ。そっちは、どこに行ってたの?」
夫「ちょっと…ドライブ。あと20分ね、わかった」
このくらいの会話だったと思う。
この後、私は家に帰ったが
夫は帰って来ていなかった。
それから1時間半以上経ってから、警察から電話がかかって来たのだった。
事故現場
現場に到着すると、よそ様の石垣に私の車が
真正面からぶつかっていて
前面のバンパーは落ち、エアバックは
運転席も助手席側も、両方とも開いていた。
これは現実???(*_*;
夫を見たが、私と目を合わせなかった。
夫の顔に傷が出来ていたが、
エアバックの衝撃で出来た傷らしかった。
警察から私に説明があった。
夫の事故を見ていた近所の人が、警察に通報されたこと。
夫のアルコール呼気量が0.9㎎/Lあったこと。
夫以外に怪我した人がいないこと。
私は、夫が肝硬変になったので
最近は飲酒していなかったと警察に説明した。
本気でそう思っていたし…
処分は調査が終わってからだが、たぶん2年の免許取り消しと
罰金が課されるだろうと警察の方から言われた。
車は知り合いの中古車屋さんに取りに来てもらい
とりあえず、現場検証は終わった。
家に帰って
私「いつから飲んでた?どれくらいの量飲んだの?」
夫「電話の前に500mlの酎ハイを1本だけ飲んだ。」
後で考えると、これは嘘だったと思う。
夫「もう飲まないから、今日だけ あと1本だけ飲ませてくれ」
今、事故で警察に捕まったのに…こいつ…
私は、どうしたら良いのかわからなくなった。
そして、1本だけなら…今日で最後なら…
と買ってしまった。
この頃は、虎舞竜の『ロード』が、よく頭の中で
鳴っていたなぁ
『何でもないようなことが、幸せだったと思う~♪…』
まさに、その通りです(T-T)